回転児雷也(JI-RAIYA)は固定床方式による排水処理装置の決定版です。
固定床式とは、微生物を充填材に高濃度に保持し、水中のBOD、COD成分を効率よく分解させる方法です。回転児雷也は従来装置の持つ全ての長所を大幅に助長し、かつ最大の欠点を解決しました。好気性の生物処理装置としては理想的なレベルに達したと考えています。固定床式の最大の欠点は、充填材に多量の微生物が住み着き、そのまま運転を続ければ際限なく増え続け、やがては槽内充填材の全てが目詰まりすることです。しかし、回転児雷也は決して目詰まりすることはありません。何故ならば、本装置の散気管は回転しながら空気を槽内に供給するからです。空気のせん断力により余剰汚泥を剥離させ、剥離した汚泥は連続的に槽下部から処理水と一緒に槽外へ排出されます。回転児雷也の特徴はまさにこの点にあります。BOD分解除去を連続的に行いながら洗浄工程もまた連続的に行うことにより、高性能かつ安定した処理が可能となりました。

■ 「回転児雷也」に関連した特許特許:第3537879号
■ 児雷也に関連した発表文献特許:第5848073号2013 年10月
新しい排水および汚泥の処理方法 化学装置2012 年 3 月 排水処理における余剰汚泥減化の実際 環境浄化技術2012 年 2 月 2011 年 4 月 2011 年 1 月 2011 年 1 月 回転児雷也による油脂排水処理産業と環境回転児雷也による糸状性バルキングの抑制業界別にみる化学装置の活用と設計 (配管技術特別増刊) 回転児雷也による油脂排水処理環境浄化技術回転児雷也による下水放流時の食品排水処理 食品と開発 *表紙のJI-RAIYA「回転児雷也」
名称「児雷也」について江戸時代後期の読本に登場する妖術を使う架空の忍者。「回転児雷也」の充填材として使用されているU-PACのもつ並外れた能力と、古くから伝わる「児雷也」のまげの頭頂部の形状が似ていることから、このネーミングになりました。
回転児雷也の特徴
既設生物排水処理設備の不安定運転が解消できる!
児雷也を曝気槽の前処理装置として使用すればBODの処理能力が大幅に向上します。既設曝気槽が低負荷運転になるので生物処理が安定し汚泥の発生量も低減されます。児雷也処理水を凝集加圧浮上装置で処理すれば、河川放流できます。
下水道放流の大幅なコスト低減ができる!
児雷也による生物処理だけでの下水道放流が可能です。原水水質にもよりますが、沈殿槽を置かずそのまま放流できるので余剰汚泥が発生しません。凝集加圧浮上装置に比べ、汚泥処分費や薬品等が大幅に低減できます。
装置の特徴
① 充填材は他と比べ著しく表面積の大きいものを使用します。 (U-PAC)125m2/m3(新品時)→500m2/m3(最大汚泥付着時
② U-PACは空隙率が95%と高いので、多量の汚泥保持と大きい 表面積という相反する問題を解決できます。
③ 装置の仕様設計にあたっては材料材質に留意して、長期間メンテ ナンスフリーになるための工夫がしてあります。

従来型固定床方式の長所/短所
・処理性能が安定する。・運転管理が容易である。・汚泥の発生量が少ない。・高い容積率がとれるので、装置がコンパクトになる。
・充填材に汚泥の目詰まりが生じ、処理能力を発揮できない。・汚泥が剥離して、処理性能が悪くなる。・硫化水素など嫌気性ガスが発生し易い。・充填材が壊れ易い。また、支持金具も壊れ易い。・不具合を生じた時の修理費が高い。
処理性能の比較
従来の洗浄方法(固定床方式)では、膜表面積の減少により処理能力が低下します。また、BOD分解を司る好気性膜の大半が洗浄を受けるため、更に処理能力が低下します。洗浄操作前後に水質悪化をくり返すため安定運転が困難です。
児雷也(連続洗浄式固定床法)は、適正汚泥量の保持を容易に管理できるため、常時高性能な安定運転が行えます。

回転児雷也の解説
規定量の原水を槽上部より供給します
一定時間、槽内に滞留して処理された処理水は下部より抜き出し、サイフォン防止のため一度立ち上げた後、槽外へ流出します。従って槽下部への汚泥の堆積はありません。
本装置内の水の流れは、重力による押出し式なのでバルブ類は不要です。そのため、電気制御やバルブ開閉に伴うトラブルの発生がありません。
4回転児雷也において生物呼吸に必要な酸素はブロワ―により供給します。必要な空気量はその都度の設定条件により異なりますが、装置流入BOD負荷量(kg-BOD/m3.d)に対して20~30Nm3/kg-BOD.d程度です。
排水量:100m3/d、BOD量:800㎎/ℓの場合
100m3/d×800㎎/ℓ×1㎏/1000g×25Nm3/d=2000Nm3/d=1.38Nm3/min適合ブロワ―:65A×0.5MPa×1.55Nm3/min×3.7kw
接触効率のアップ
充填材の表面に棲息する微生物と排水中の BOD 成分の接触効率を上げる工夫が高負荷高効率処理には必要です。接触効率のアップには、槽内に乱流を与えることが最短の方法です。散気管での空気攪拌で槽内全体の水を効率良く動かします。強い水流で微生物と水を接触させることにより、あたかも洗濯機のように微生物と水中 BOD成分が接触することになります。
散気管に連結された減速機は、インバータによる制御で運転され適性な回転数で運転します。(1回転/10~50日)
回転児雷也のイメージ図
■本体サイズ H 寸法:5~8m φ寸法:1.2~7.5m

回転散気管の解説
回転散気管の解説( 回転散気管の周期図参照)
散気管はインバーター制御の減速機によって、任意の回転数に設定することができます。散気管の回転は非常に緩やかで、排水の質や設計負荷によって異なりますが、10日~50日に一回転の割合になります。そのために必要とする動力はわずか0.2kwであり機器類の消耗、損傷は殆どありません。散気管から放出された空気は児雷也内の汚泥( 微生物) への空気供給の目的の他、回転する際に充填剤の余剰付着汚泥を強制的に剥離する役割を併せもちます。槽全体からみれば、充填材の一部は連続的に洗浄されているものの、大部分は酸素の供給を受けながら水中のBODを捕捉分解します。
回転散気管の特徴
散気穴ピッチの100㎜に対して、放出された空気の上昇に伴うせん断力を受ける部分は200~300 ㎜φになるので散気管が一回転した時点で水槽内はすべて洗浄を受けており、デッドスペースは、皆無です。

回転散気管の周期図
通常10日~50日に1回転の割合で連続運転を繰り返します。
従来の固定床方式では過剰な生物膜を逆洗により剥離しますが、逆洗のたびに水質が悪化します。回転児雷也では連続的に洗浄・剥離を行うため槽の閉塞を起こすことなく、長期間安定した運転を継続することができます。
連続洗浄機構(回転散気管)
回転児雷也の散気管は空気供給器から垂直に下降する主管と、これと直交する枝管とから構成されており、主管を中心として回転するようになっています。担体に直接散気空気があたることで過剰に生育した生物膜を剥離することができます。回転散気管が回転すると、直接散気空気があたるポイントも移動し、連続的な洗浄(剥離)を実現することができます。従来の生物膜式排水処理法では、過剰な生物膜を逆洗により剥離しますが、逆洗のたびに水質が悪化します。回転児雷也では連続的に洗浄・剥離を行うため、槽の閉塞を起こすことなく、長期間安定した運転を継続することができます。




高性能充填材「U-PAC」
”U‐パック”は新しく開発された微生物固定用充填材です。
槽下部散気管より放出された空気は児雷也内に積層された U‐PACに付着した汚泥を剥離洗浄しながら上昇し、同時に空気自体もU‐PAC によるせん断を受け、微細気泡となり高い酸素移動効率が実現できます。児雷也に必要な曝気用空気量は、活性汚泥法に比べ30%~50%程度節約できます。
高性能充填材U-PAC
固定床式の排水処理装置は槽内の充填材の表面積を大きくして、多量の微生物を保持することが重要です。しかし、あまり微細な構造にすると、過剰に生育した微生物により槽全体が閉塞し、運転不能に陥る恐れがあります。回転児雷也で使用しているU-PACは生物膜排水処理装置用に最適化された高性能充填材です。

表 面 積 | U-PACの表面積は微生物付着前で125m2/m3、微生物付着時には500m2 /m3も達します。 |
剥 離 性 | U-PACは針状の短い突起が等間隔で配置されているため、過剰に生育した生物膜が剥離しやすくなっています。 |
微細気泡 | 散気管から放出された空気は、U-PACの充填層を通過する際、せん断を受け微細気泡となり高い酸素移動効率が実現できます。 |
総合性能 | 針状突起物表面に生物浮生の高い糸状菌を絡め取り、多量に生育させることで全体を高性能化しています。その結果、一般的な活性汚泥法に較べ約2~6倍の分解速度を示します。 |



