革新的な固液分離技術で、省スペースと高効率を実現します。
製品概要
「スーパー加圧浮上装置」は、排水中の濁り成分や油分を効率的に除去する先進的な固液分離装置です。従来の沈澱法では対応が難しい課題を克服し、限られたスペースで安定した処理性能を提供します。食品工場や工業排水処理など、あらゆる業界で活躍する高性能な装置です。
はじめに
1.SS成分の除去(濁り成分の分離除去)

排水中に含まれる濁りの成分は粒子径が大きく、比重も大きいため、腐敗しなければ一般的な沈澱法で容易に分離し、清澄な処理水を得ることができます。
しかし、現実には一部の無機性排水を除き、そのように都合の良い排水は少なく、大きな沈澱槽を設けることで対応する必要があります。
さらに、風や水温変化による乱流、粒子へのガス付着による浮上、沈降汚泥の腐敗によるスカムの浮上、引抜き汚泥の悪臭、引抜き量の調整の難しさによる汚泥濃度のばらつき、後段の脱水機の運転のしにくさなど、多くの課題が発生します。
沈澱装置は一見シンプルに見えますが、実際には管理が難しい装置です。加圧浮上装置は一見複雑に見え、従来は運転操作の信頼性に不安があると考えられていました。当社では従来の欠点をカバーし、安定した運転が可能であることを立証しました。今後も、できる限り信頼性の高い加圧浮上装置を提案してまいります。
2.加圧浮上装置とは

加圧浮上とは、水中の粒子に微細な空気の泡を付着させ、粒子全体を軽くし浮上させて分離し、清澄な水を得る方法です。上部に浮いた泥状の粒子は、スキマーと呼ばれる掻き取り装置で排出し、脱水処理などの別途処理を行います。
一般的な沈降法と比較して、浮上法は約20倍の速度で分離可能です。そのため、装置の面積は1/20程度となり、省スペースでの設置が可能です。また、処理後の水質も、沈澱法に比べて良好なものを得ることができます。
微細な気泡を作る方法はシンプルで、加圧タンクと呼ばれるタンクに6kg/cm²の圧力で空気を送り込み、併せて4~5kg/cm²の圧力で水を送り込むことで、水に空気を溶解させます。この操作は2~5分程度で完了します。
加圧された空気を大気圧に解放すると、真っ白な微細気泡が発生します。これらの気泡が汚れた粒子の表面や内部に入り込み、粒子全体を軽くして浮上させます。
汚れた粒子に気泡を付着させやすくするため、無機凝集剤(PAC等)や有機助剤(高分子凝集剤)を使用してフロックを粗大化および多孔質化すると、より効果的です。一方で、浮遊性の油分は気泡が付着しやすいため、凝集剤なしでも十分に浮上除去することができます。
スーパー加圧浮上装置の特長
- 効率的な固液分離
微細気泡を利用して濁り成分を浮上させ、短時間で清澄な処理水を得ることができます。
浮上法により、従来の沈澱法に比べて約20倍の速度で分離が可能です。 - 省スペース設計
沈澱槽に比べ、装置の設置面積を大幅に削減できます。限られたスペースでも効率的に運用できます。 - 優れた処理性能
排水処理後のSS濃度は、平均5 mg/L以下(流速10 m/hr時)を達成し、高い清澄度を誇ります。 - 低メンテナンス設計
特殊な構造により、メンテナンスの手間を軽減します。清掃作業や汚泥引き抜きも簡単です。 - 柔軟な運用対応
浮遊性油分や凝集フロックに対応可能です。PACや高分子凝集剤を用いることで、さらなる性能向上を実現します。
スーパー加圧浮上装置の技術詳細
加圧浮上の原理
加圧水に空気を溶かし込み、大気圧下で微細気泡を生成します。これらの気泡が汚泥粒子に付着し、粒子全体を軽くして浮上させます。上部に浮いたスカム(汚泥)はスキマーで効率的に除去されます。
独自の技術革新
- 乱流抑制設計:微細気泡を液面近くで放出し、浮上による乱流を最小限に抑制します。
- 効率的な接触構造:原水と加圧水を垂直方向に接触させることで、気泡とSS成分の接触効率を最大化します。
- スキマーとトラフの最適配置:スカムの掻き取り効率を向上させ、安定した処理性能を実現します。

スーパー加圧浮上装置の比較表
比較項目 | 沈澱法 | スーパー加圧浮上法 |
---|---|---|
得られる水質 (SS) | 2~10 mg/L | 2~10 mg/L |
装置の大きさ (本体面積) | 1 | 1/20 |
変化への対応力 (水量、水温) | × | ○ |
発生する汚泥量 | 1 | 1/6 |
得られる汚泥濃度 (%) | 0.1~1 | 1~6 |
引抜汚泥濃度のコントロール性 | × | ○ |
後段脱水機への影響 | × | ○ |
ランニングコスト (電力費) | 安い | 高い(加圧ポンプ、コンプレッサー) |
消耗部品の修理 | 装置が大きく水面下にあるため困難 | 装置が小さく水面上にあるため容易 |
運転管理 | 難しい | より易しい |
スーパー加圧浮上の特徴(他装置との比較)
1 原水と加圧水の効率の高い接触
原水と加圧水は垂直部で接触させるため、SS成分に微細気泡が付着しやすく、処理水中のSS成分の流出を最小限に抑えることができます。

2 .横流分離による効率UP
微細気泡を含む原水を液面に近い位置で槽内に放出することで、気泡の浮上による乱流を防ぎ、効率的な分離を実現します。

3 .せん回流による乱流防止(装置の小型化、SS 流出防止力の増大)
- 槽内に適度なせん回流を与え、意図的に層流を作り出します。
- 上下に配置したレーキ羽根により、せん回流を安定させ、効率的な固液分離を実現します。

4 .集泥トラフと平行するスキマ一角度による乱流防止及び効率的スカムかき取りを実現
微細気泡を含む原水を液面近くに放出することで、気泡の浮上による乱流を防止し、安定した処理性能を維持します。

5 .いつも清掃している
下部スキマーにより沈降した汚泥の清掃、上部スキマーに配置された清掃板による越流トラフや堰の常時清掃が可能です。これにより、安定した性能を引き出すことができます。

6 加圧水タンクの工夫
- オリフィスによる小粒子空気の供給
- 一般的にはラインミキサーを使用して空気を小粒子化し溶解させますが、ラインミキサーは詰まりやすいため、本装置ではオリフィス板を使用して供給空気を小粒子化し、詰まりを防止しています。価格も抑えられ、メンテナンス性にも優れています。
- 液面調整は手動
- 一般的な加圧水槽では、自動センサーを使用して液面を調整する方式が採用されていますが、本装置ではシンプルな設計を採用し、槽上部より加圧水の一部と共に空気を手動弁で排出する方式を採用しています。これにより、故障や不具合の発生を抑え、加圧空気の溶解効率も向上しています。
以上の工夫により一般的な加圧浮上装置と較べ装置の小型化、下部汚泥の引き抜き作業、清掃等のメンテナンス、コストダウン及び処理水水質の向上等客先への貢献度の大きい装置となっております。
詳細資料
以下のリンクから「スーパー加圧浮上装置」の技術資料をダウンロードいただけます。

https://ablewater.co.jp/download/
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